以前にも職場ロボットの試作機についてご紹介しましたが、外観や搭載するデバイスを一新して新たに試作機を開発中です。今度のロボットはコキンメフクロウの外観をモチーフにし、本体の大きさも実際のフクロウの大きさと同じくらいになるように設計しています。デザインは前のロボットと同様にFusion360を使用しています。
ロボットの名前は「福来郎」。そのままですね。
フクロウの頭部はこんな感じになっています。頭部は左右に動かすことができます。将来的には上下にも動作させたいと考えています。
目の部分はLCDで、本体の動作に合わせて瞳の拡大・縮小や閉じた時を表現して表情を作るようにします。ハットの正面には広角カメラを搭載、カメラの上のスリットの内側にはアレイマイクが有りどの方向から声がするのかを判断できるようにしています。
ボディの内部には頭を動かすためのサーボモータとサーボモータをボディ本体に固定するための骨格が収められています。そのほかにボディ下の切り株内のデバイスと頭部のデバイスをつなぐケーブル類が入ります。
ボディ内部の骨格には翼と接続するためのアームがあり、翼内部のサーボモータに接続されています。翼内部のサーボモータで翼を上下に動作させるようになります。
切り株には内部に全体を制御するRaspberry Pi 4 Model Bのほかにいろいろなデバイスが格納されていて冷却ファンがあります。そのため吸排気口とボディ本体とのケーブルを通すために穴があります。また、切り株の前後には電源スイッチやケーブル類を出すための穴も開いています。
切り株内部はこのような感じでデバイスが配置されています。Raspberry Pi 4 Model Bのほかにも振動スピーカ、レギュレータ、サーボモータ用ドライバモジュールなどが結構ぎっしり入っています。半透明の四角い枠はケーブル類のための余裕を表しています。このようにして内部に収めた際にケーブル類が収まるように設計しています。
ボディの前と切り株の前にはそれぞれNFCリーダと7インチのタッチスクリーンを配置しています。
NFCリーダは出退勤の記録や交通費精算時の読み込みに使用します。
タッチスクリーンはメニューの表示・選択やメッセージの表示に使用します。
以前の試作ロボットではマイク・スピーカーでの音声を使用したインタフェースを備え、カメラを使った顔認識・認証や各種センサによる情報通知を中心とした機能で構成しましたが社内で実際にテスト運用して得られた知見や問題点により、実用性を重視して今度のロボットはインタフェースをタッチスクリーンにし、マイクやスピーカは補助的役割に変更しました。また、ロボットを動作させる機構についても見直しをしています。
現在はフクロウ本体の表面処理が決まっていなかったり形状や機能も複雑になりいろいろと試行錯誤が続いていますが、職場でのロボット活用、「社員に次世代のワークスタイルを提供する」ことへの挑戦として、日々作業に励んでおります。
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